日本人の食事に欠かせない存在、お米。
食の多様化が進んだことで消費量が少なくなって久しいですが、それでもなお白米の地位は不動。一人暮らしの食卓だってそんな事情は変わりません。
だがしかし!
他の主食であるパンとは違い、お米を食べるにはたくさんの壁が存在します。
量をはかって、研いで、時間をかけて炊いて、おいしくするには蒸らしもいれて、食べきれなかった分は保温か冷凍…
「めんどくさい」と思った方、実は最後の一手、「冷凍」を会得するだけでこれら数々の手間はあっという間に解決するのです。
劣化知らずの時短術・冷凍法、マスターしてみませんか?
目次
冷凍するときの極意
冷凍するとき、簡単に手順をまとめると以下の通り。
STEP1.お米を炊く
STEP2.炊けたらすぐに小分けにしてラップに包む
STEP3.粗熱をとる
STEP4.冷凍する
簡単に見えますが、細かにコツを抑えることが重要です。それでは、順に見ていきましょう。
●STEP1.お米を炊く
お米を炊くときからコツがあります。
時間があるときに冷凍保存する分もまとめて炊くことが時短の第一歩です。
上手に冷凍されたお米は2週間~1か月程度もつので、炊く量はその間の消費量と冷凍庫の容量を考慮して決めてください。
●STEP2.炊けたらすぐラップ
炊きあがったお米は、できるだけ早く、炊きたてのうちにラップや保存袋に包みます。
実は炊飯器の保温機能は長時間使用するとお米の味を劣化させてしまうため、炊きたてのうちに処理することが大事。劣化を防ぐことができます。
包み方にも細かなコツがあり、
・一食ごとに
・平たく
・空気を含ませず
・米粒を潰さない
ことがふっくらしたお米復活の近道です。
●STEP3.粗熱をとる
冷凍ものの鉄則です。
アッツいまま冷凍庫に入れたら最後、冷凍庫の中身が熱によって確実にダメージを受け、最悪全滅します。くれぐれも冷ましてから冷蔵庫に入れるように気を付けましょう。
●STEP4.冷凍する
単に冷凍庫に入れるだけなんですが、アルミホイルやアルミ製のトレーを下に敷くと冷凍時間を短縮し、さらにおいしさを逃がさず封じ込めることができます。
さらに上を目指すちょい足しテクニックです。
解凍するときの極意
冷凍する前にしっかり準備をしていれば、解凍にさほど手間はかかりません。
電子レンジでチンするだけですから、イチからお米を炊くのに比べて時間をすさまじく短縮できます。
ですが、解凍にもコツが。おいしくいただくために気にしてあげたいポイントが2つあります。
●コツ(1):お米の水分量でラップを変える!
冷凍されたお米は水気が抜けていたり霜がついたりするため、冷凍前に比べて水分に差が出ます。そのため
水分が増えたとき→ラップを外してチン
水分が減ったとき→ラップをしたままチン
とひと手間加えることで、解凍したお米のパサつき・ベチャつきを防ぐことができます。
●コツ(2):解凍ムラをなくす!
電子レンジはその性質上、内側から温まっていきます。そのため一気に1回でチンするのではなく、一度軽く解凍した後にお米をほぐし、もう一度温めることでそのムラを抑えて解凍できます。
冷凍ご飯を利用した上級者テクニックを知ろう
今までお米をおいしく「元に戻す」ことに注目してきましたが、冷凍ご飯の可能性は無限大。
うまく利用すれば「調理工程」として利用できるんです。
●裏ワザ1:わざとパサつき気味に解凍する
冷凍すると水気が飛ぶことを上手に利用すると、いつものモッチリふっくらしたお米とは違い、粘り気の少ないパラッとしたお米を作ることができます。
パラッとしたお米を使う料理といえばそう、みんな大好きチャーハンです!
炊きたてのお米でパラパラのチャーハンを作るのはなかなか難しいですが、このテクニックを使えば自宅のキッチンで簡単に作れます。
チャーハン好きならやらない理由がありません。
●裏ワザ2:わざとギッシリ包んで冷凍する
お米を冷凍するときにギッシリ包んで冷凍すると、米粒が潰れておはぎやお餅のような触感になってしまいます。
炊きたてのお米のようなふっくら感は無くなってしまいますが、独特のモチッとした触感はモチモチ好きがクセになること間違いなし。実は筆者も隠れファンです。
味をつけて上手に焼けば、きりたんぽや五平餅のような楽しみ方もできます。
豊かな食卓は、おいしいお米から!
この春から一人暮らしを始めた人も、そろそろバタつきが収まって新生活が落ち着いてくるころだと思います。
これまでは時間がなくてパンで済ませていた人もそろそろお米が恋しいのではないでしょうか?
この機に冷凍ご飯を活用して、自炊レパートリーに和食を増やしてみましょう。