バングラディッシュ発の、エコクーラー。
SNS上でたくさん共有されて、話題になりましたね。電気を使わずにエアコンの代わりになるなんて、夢のような発明です。
しかしこの発明、「紹介されている原理が間違っている!」「うさんくさい……」といった声があるのも事実。
そこで、このエコクーラーが本当にエアコンの代わりになるのか、実験で検証してみました!
~どんな実験をする?~
(引用元:YouTube「Eco-Cooler | Grey Dhaka unveils world’s first zero-electricity air cooler made from plastic bottles」)
エコクーラーを紹介している元の動画では、室温が5℃くらい(上の画像では9℃も)下がると報告されています。本当に、そんなに下がるのでしょうか?
実は、海外では、すでに実験した人たちがいます。
たとえば、以下のような実験が報告されています。
引用元の実験では、ペットボトルの口のあたりで、気温が下がっているか調べています。
結果としては、気温の差は見られなかったようです。
ただ、上の実験では、部屋である前提を取り入れられていません。
たとえば、部屋を締め切っておくと、日光でカーテンや床が温められて、室温が上がります。
そのような部屋に比べると、エコクーラーの部屋の方が涼しいのかもしれません。
そこで、今回やる実験では、部屋の模型を作って、エコクーラーの効果が出るか検証したいと思います。
~実験の準備~
まずは、ネット上に転がっている情報を元に、エコクーラーを作ってみました。
1. 丈夫な板と、たくさんのペットボトルを用意します。
2. ペットボトルを、半分くらいの長さに切ります。(結構大変でした。)
3. 板に穴をあけます。小さい穴を、等間隔に、たくさんです。(かなり疲れました。)
4. ペットボトルの口を穴に差し込んだら、完成です。
~実験してみよう~
エコクーラーの効果を検証するために、段ボールで部屋の模型を作って、実験をしてみましょう。
1. 部屋の模型を2つ用意します。片方にはエコクーラーをつけて、もう片方にはただの板をつけておきます。(完全に密封すると、空気の流れがなくなってしまうので、エコクーラーとただの板は、上の方だけテープで止めておきます。)

2. それぞれの模型の中に、温度計を入れておきます。(温度計は、それぞれが同じ温度を表示しているか確かめてから、使いました。)
3. 2つの模型に、扇風機で風を当てます。なるべく均等に当たるようにしましょう。
4. 30分経ったら、扇風機を止めて、模型の温度をそれぞれ確認します
模型の外の気温が変わると、エコクーラーの効果が分からなくなるため、実験はエアコンの利いた室内で行いました。
また、実験は2回行いました。2回目の実験では、温度計と模型の設置場所を入れ替えて、条件が同じになるように工夫しています。
果たして、エコクーラーは効果があったのか?
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