ひとり暮らしLabのスペシャルインタビュー企画!さまざまなジャンルで活躍している大学生に、やりたいことを実現するコツや知られざる私生活について伺っていきます。
今回は、大学生映画監督として活躍中の松本花奈(まつもと・はな)さん。
もともと子役として映画にも出演していた経歴をもちながら、高校時代に映画監督の道に。現在も青春映画を撮り続け、近作『脱脱脱脱17(ダダダダセブンティーン)』ではゆうばり国際ファンタスティック映画祭 審査員特別賞&観客賞のダブル受賞でも注目されました。
監督業を続けながら、今年の春に大学入学を果たし、5月に一人暮らしをスタートさせた花奈さん。クリエイターとして、大学生として、その等身大の姿にせまります!
目次
大学生監督として、映画サークルで活動

ー普段、どのような活動をおこなっていますか?
平日は昼間学校があるので、授業の後脚本を書いて土日と長期休みに撮影をしてます。
サークルは早稲田大学のシナリオ研究会に入っています。大学は慶応大学のSFC(湘南藤沢キャンパス)なんですけど、慶応には映像系のサークルがなくて、他大学で選びました。
一人暮らしも5月から始めたんですけど、それまで実家からの通学時間が片道2時間半、往復5時間でえげつなかったです(笑)。
「高校生のうちに絶対優勝!」と決めたシナリオ大会

映画『真夏の夢』より。
ー高校から監督活動を始めたけど、芸術大学や専門学校ではなく、慶応大学に進んだのには理由はありますか?
実は、中2の頃から日芸(日本大学芸術学部)に行きたくて日大付属の高校に入ったんです。
でも高校2年生のコース決めで、普通コースと特進コースに分かれるんですけど、「特進ってかっこいいな」と思っちゃって。普通コースだとそのまま日芸にも進学できたんですけど、特進に進んだので日芸の推薦がもらえなかったんです。
それなら慶応行きたいなと思って受けました。特にSFCには色々な人が集まってて、バラエティに富んでますね。

ー小さい頃から女優や子役というのは聞きますが、学生で映画監督というのは珍しいですよね。監督になるきっかけは何でしたか?
最初はダンスがやりたくて、実家の近くにある劇団ひまわりに入って、何となく子役をやっていました。
その後監督の道を選んだのは、カメラとか機材に興味があって、いじってたら裏方も楽しいなと思ったからです。あと、出演側だと撮影の時しか映画に関わることができないじゃないですか。でもスタッフさんって最初から最後まで関われるからうらやましいなと思って。
映画監督は、高1の冬くらいに映画制作団体に出会って始めました。
その時、高校生限定の脚本募集の大会があって、受かったら脚本を映像化できるということだったので応募したんですけど、一次で落ちてしまいました。その後、高校生映画甲子園にも応募したんですけど、これも落ちて。めっちゃ悔しくて、「絶対高校生のうちに優勝したい!」と思い、そこから本気でやるようになった感じかなあ。

映画「脱脱脱脱17」より
ー映画を撮る上での、自分なりのテーマなどは考えていますか?
私『色即ぜねれしょん』という映画が大好きで、ああいう青春系の映画が撮りたいなと思っています。
小中学生の頃に「高校生になったらこういう青春が待ってるんだろうな」と思っていたのに、高校生になったら想像していた青春を感じられなかったです。映画で見てきたような青春を味わいたいがために映画を撮っているのもあります。
ーこだわりや演出は?
携帯電話とか車とかコンビニとか、自分たちの身近にありすぎるのもを映画に出したくないんです。日常のモノから離れて、ちょっと異空間な世界を作り出したいなという思いはあります。映画の中の年代がいつを定めさせないような映画を撮りたいから田舎でロケをすることも多いです。
セリフも、詩を読むのが好きなので、ちょっと抽象的なセリフを入れたりします。でもセリフはパっ!と思い浮かぶわけではなくて、「うーーーん!」と悩みながら(笑)。

アイデアをひねるときの「うーん」ポーズをやってもらいました。
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