納豆好きで、毎日欠かさず食べているはやのんです。日本人の親友である納豆が家庭でも手作りできるらしいと聞き「好きなだけ食べられるなんて夢みたいだ」とさっそく自家製納豆チャレンジを決定。
まるで業者(泣)本格派の納豆レシピに挫折しかける
ざっと調べてみたところ、納豆手作りレシピとして知られるのは、およそ次のような手順です。
①大豆を水に一晩つける
②低温の火で煮る
③市販の納豆と混ぜ合わせる
④酸素を入れつつ発酵させる
ふむふむ、最初に水につけて、煮るのですね!
では、どれくらい煮ればいいか調べてみたところ……「6時間」。
6時間!? 1時間はおろか30分以上何かを煮たことがないので、すでに挫折しそうなくらいの感じです。これが納豆道か……
レシピというよりは製造法といったほうが正しいかもしれません。
低温で長時間煮るのはどうやら生の大豆の「芯」までやわらかくして、菌を届きやすくするのが目的らしいです。
コンロのそばで待つこと数時間。弱火のまま、泡が鍋のふたを「コトコト」と押したり引いたりするくらいの勢いで煮てみました。

食べてみます。・・・お?これ芯まで煮えてるんじゃないか?
やわらかくなればいいんだから、これでできるはずだっ!
さっそく取り出して再度チェック。うん、煮えてる。
これなら次のレシピに進めそうです!
さてさて、次に混ぜ合わせるはあらかじめ買っておいた市販の納豆。混ぜ合わせます。
見た目が変な感じです。
さて、ここからはいよいよ最大の難関、発酵です。
もちろん発酵をさせたことはありませんから、調べてみます。
ふむふむ。
・最初に熱を与える
・空気穴を空ける
・納豆の発酵に必要な温度は40℃
…よ、40℃!? 一人暮らしの普通の部屋に、そんな設備があるものでしょうか。
仮に風呂場で40℃のお湯を流しつづければできるのでしょうが、いったいいくらかかるのか。タッパー1杯の納豆をつくるためだけに、あまりにエネルギーを使いすぎです。
これでは、エコではありません! 買ったほうがましなくらいです。
一旦落ち着きましょう。「本当に40℃で何時間も発酵させなきゃいけないのか?」
納豆菌が動けば、なんでもいいんじゃないか?
調べたところ、納豆菌の動きを最大限引き出すためにこの工程があるとのこと。納豆菌は熱いほうが元気になり、そのベストの温度が40℃ということでした。
できる限り身近な道具で作りたい。部屋中を見渡します。暖かいものは…
・エアコン → 40℃の風をピンポイントなんて不可能。却下
・セラミックファンヒーター → 容器が溶けそうなうえに、電気代がかかりすぎます。却下
・風呂の浴槽 → お湯を流し続ければいけますが、6時間お湯だしは水道代がかかりそうでちょっと厳しいかも、そもそも水が入り込みますから美味しくつくれなさそうです。残念
・こたつ → 発酵はできそうですが、こたつ自体が臭くなりそう…。見送ります
・ホットカーペット → お!それほど電気を使わない上に長時間ほっておけるからいいかも!正解きたかこれ!?
ということで、今回の製法はこちら:
”茹で上がった大豆に、最初はお湯で納豆菌にスイッチを入れ、すぐにタッパーに穴を開けたラップをかぶせてさらにふんわりタオル!それをホットカーペットのマックス温度で6時間!”
もし、発酵が進まなかったら、進むまで待ちましょう。ホットカーペットを放ったらかしておくだけならいくらでもできますから!(……匂いが心配ですが)
今回使用しているのは、僕が就寝時に足元だけ温めているベッド用ホットカーペット。家電量販店で1980円でした。まさか納豆をあっためる日がくるとは。家電なのに水洗いできるため、臭くなっても安心ですね。これなら……!
てことでさっそく部屋の隅で包んでみました。納豆に見えないですね。このまま夜まで放置です。
納豆菌は確かに生きていた!すげー!
さて! 6時間が経過しました。途中適度にタオルを開けて空気だけを入れ替えていましたが、結果はいかに。
箸で混ぜてみます。
お!糸をひいています!成功か!?
さっそく食べてみます。
……ふむ! 完璧ではないけれど、ただの大豆ではない感じです!おそらく、もう少ししたら完全に納豆になりそうな予感!
もう納豆菌は増殖スタートできたようなので、あとは常温でも進むだろうと信じ、翌朝まで放置してみることに。
翌朝、いよいよ食べてみます。
おおっ! さらに発酵が進んで、元の納豆がなくてもネバネバが強くなっています。納豆菌が、生きているッ!!
炊き上がったご飯に載せてみました。
大豆がでかいですね笑
味は薄味で無添加の納豆といった様子でした。何より1週間ほど食べ放題といえるくらい量がありますから、好きなだけ食べることができますね。「これはこれでありかも!」という感想です。
ただし、醤油がないとあまりの薄味に飽きる可能性は否めません。
さらなる納豆道を求めて……!
初めてにしてはかなりうまくいったのではないでしょうか? 調べてみたところ、どうやら大豆にも納豆用の小さいものがあるらしく、それをもとにつくれば小さいサイズでつくれるようでした。水戸納豆の専用品種ですね。
また、今回は試していなかったのですが、発酵アイテムとして大きめのクーラーボックスなら、最初にお湯を入れたなかにタッパーを浮かべればよいということもわかりました。こちらも、エコですね!
ミスしてもなんとなく発酵が進めばたいていはうまくいきそうな納豆づくり。納豆好きな方はぜひ、納豆菌の生き様に触れるべくチャレンジしてみてください!