リモートワーク下で求められる「巻き込む力」を部門間の連携に活かすには?




リモートワークはすでに「一つの働き方」として定着しつつあるのではないでしょうか。その一方で課題となっているのが、部署間・部門間を横断して進めるべき連携業務のしづらさ、コミュニケーションの取りづらさです。

より柔軟に働けるリモートワークの利点を損なわず連携を向上させるため、今社員に求められる「巻き込み力」の重要性と取り組みを考えてみましょう。

巻き込み力とは?

「巻き込む力」「巻き込み力」とは、主体的にミッションを捉え、その達成のために周囲の人に働きかけ、ともに行動する力を指します。

この巻き込む力が注目されるようになったきっかけの一つは、2006年に経済産業省が提唱した「社会人基礎力」です。「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)で構成され、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として掲げられました。

入社年次や職域に関係なくすべての社会人に求められ、発揮できる基本的な能力だからこそ、職場の業務運営に不可欠な要素といえるでしょう。

巻き込み力不足で問題発生?部門間トラブルはこうして起こる

これまで社会人の基礎力として自然と発揮してきた巻き込む力ですが、リモートワークというこれまでになかった仕事環境になり、無意識では対応できないケースが増えています。

コミュニケーションの機会が減ることで、巻き込むきっかけも減ってしまうことが原因ではないでしょうか。ここでは、リモートワークをきっかけに起こりうるトラブル事例を紹介します。

ケース1「部門による文化や習慣の違い」

同じ会社であっても、生産部門、研究開発部門、バックオフィス、営業とそれぞれ異なる文化や習慣があることは珍しいことではありません。

「営業部門へのレポートはA3一枚にまとめた方がいいよ」
「大阪工場の工場長さんに連絡するときは午前中はやめておいた方がスムーズ」

こんな「暗黙の了解」について、日常業務を隣でこなしながら見聞きすることで覚えたり、教えたりするきっかけがなくなっています。認識できていないまま業務を進めていくうちに、お互いに不満を抱えてしまうかもしれません。

ケース2「年次やキャラクターが見えない」

年功序列の上下関係は昔と比較すれば少なくはなったものの、やはり明らかに経験が長そうと想像できたり、「かっちりした雰囲気の人だから厳しそう」と想像したり、見た目や声の雰囲気で相手との距離感をはかることが、チャットやメールのみでのやり取りではできません。

相手に合わせたコミュニケーションをしづらくなることで、失礼なやり取りになっていることもあるでしょう。

ケース3「トラブルの芽が小さいうちに気が付けない」

「隣のデスクの新人が電話の相手に向かって謝っていたので、どうしたの?と声をかけた」……大きなトラブルが起こりかけていることに周囲が気付いてギリギリのところで対処できた、というきっかけも、リモートワークでは少なくなります。

本人が自覚していなかったり、隠したりしてしまうとさらに大きなトラブルに発展してしまうことも。

ケース4「相手の抱えている仕事量が見えない」

昼食も食べずに作業している、明らかに寝不足のようだ、ここ数日残業が続いている、身だしなみが整っていない……こんなオーバーワークのサインも、リモートワークでは気が付きにくくなります。メンバーの仕事量がそれぞれ適切なものになっているか、気を配る必要があります。

また、仕事量が見えないことが原因でバランスが悪い状態のまま役割が固定化してしまうリスクが高くなります。

リモートワークでの「巻き込み力」を発揮するために取り組むこと

「巻き込み力」を発揮するために、欠かせないのが自然なコミュニケーションの場です。しかし、強制的なコミュニケーションの場を増やしても、効率的な働き方のメリットがなくなるようでは従業員のストレスがたまるだけです。

リモートワークでの「巻き込み力」をアップするために意識すべきこと、取り組めることを考えてみましょう。

企業の価値観や理念を伝えるメッセージを定期的に発信する

まずは、リーダー層が中心となって「今取り組んでいることは何を目指していて、どんな意味があるか」など、仕事の価値観をこれまで以上に発信しましょう。

「私は何のためにこの作業をしているのか」という徒労感は孤独感と結びつきやすいものです。組織としての一体感を感じるためのメッセージを考えてみるとよいでしょう。

雑談が生まれる音声だけのコミュニティをつくる

「コミュニケーションの時間をとるために、昼休憩の時間にzoomで顔を合わせながら一緒に昼食をとることを提案した」

一見よさそうな施策ですが、これではせっかくのリモートワークのメリットが失われてしまいます。雑談は強制的にするものではありません。雑談を生むコミュニティとして以下のような時間をつくってみてはいかがでしょうか。

・就業時間内で音声のみ参加
・雑談しながら自分の作業を進めてもOK

それぞれ自分の作業をしながら参加できるので、「そういえばちょっとわからないことがあります」といったこれまでと同じ情報共有スタイルがとりやすくなります。

入社年次年齢に関係なくフラットで親切な関係性を目指す

テレビ会議システムだけでなく、チャットツールもリモートワークの強い味方です。チャットに打ち込む言葉と、話す言葉の印象が違うということはよくあります。

意図していないけど強い表現になっているメンバーがいないか、チェックしましょう。相手の顔が見えにくいぶん、誰に対してもフラットで親切な関係性や対応が大切です。

まとめ

社内間のコミュニケーションだけでなく、取引先や関係者とのコミュニケーションも、オンラインやチャットツールなどのテキストベースだけで完結するケースも少なくありません。社内でのコミュニケーションの失敗の原因が、外部にも影響を及ぼす可能性もあるのです。

少ない情報量のなかから相手のおかれている環境を推測し、尊重する姿勢を伝えること。その上で同じ目標に向かっていることを共有する、という流れをつくることが大切ではないでしょうか。






この記事をシェア!

レオパレス21でお部屋探しレオパレス21でお部屋探し